図案師

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2008年12月

息子が生まれた。
過去帳を辿ると、十代目当主(笑)

昨年逝った父が、“長男”というのにこだわっていたのと同じくらい
私も長男が欲しかった

父は私がお腹の中にいる時、達磨様に願掛けをして長男を望んだ。

「どうか男の子を授けてください。もし願いを聞いてくださったなら、
 あなたと同じように一生髭を剃りません

と、訳の分からない論理で達磨と約束をし。
結局、二人兄弟を授かってしまったもんだから、
棺桶の中まで髭を持って行った。

私はそこまでしていないが、訳の分からない論理で男だと決めつけていた。
超音波の検診時に「女の子かもね」と医師に言われても、
必ず男が出てくると信じ、そう念じていた。





2008年11月

8〜9年ぶりに頭を丸めた。
寒い。
周りからはコワいと言われる。

先月再会したコウジの結婚式があった。
箱根の福住楼を貸切っての披露宴。
もちろん泊まりで。

彼らしい、カオスな2日間だった。
コウジの大学時代の友人たちがコウジのために集い
新婦の海外時代の友人たちもわざわざ日本へやってきて
そして二人の仕事仲間も箱根にやってきた

ここに私が書いているログを読んでも判るとおり
私は他人に仕事の話しをするのが嫌いだ
特にクリエイターとはクリエイティブの話しをしたくない
この披露宴の出席者たちはほぼクリエイターだらけだった
しかし温泉宿という性質と、浴衣で飲んだくれている状況では
もはやクリエイターも何も関係なく、誰もが丸裸の状態だった

この状況で出会ったある人と二人だけで真剣に話し込んだ
デザイナーとあんなに話しをしたのは初めてかもしれない

相手を知る術は口から出てくる言葉だけ
この状況がとても面白かった
普通に出会っていたら、ああはならなかったかもしれない
言葉の本質とは肉体が発する意志の表れで
むしろ洋服や金、社会的な立場などのオプションは
言葉を惑わし、相手を翻弄する無用物
浴衣一枚をだらしなく着た男二人が、偉そうなことを言っている
その男の真価が問われるのではないだろうか? だから面白い

そのデザイナーにはものすごいシンパシーを感じた
論理的で、経験値に基づく確かな根拠と研究熱心な職人気質
会社経営の姿勢などには改めて勉強させられることが多かった

浴衣をはだけて二人で深夜まで酒を交わし
モノづくりについて話し込んでいたその人が実は超有名人だと
業界に疎い私が周りから教えられたのは数日後だった




2008年10月

数年ぶりに大親友と再会した。
5〜6年? 8〜9年くらいか?

新居幸治という男だが、彼とは中学高校からの友人。
今はeatable of many ordersというブランドをやっている。

高校の修学旅行で互いを意識して以来、常に行動を共にした。
高校の時はずっと席を隣にしていた。
しかしそれぞれお互いがクリエイティブを目指すことになるとは…
二人ともその片鱗さえも見せたことは無かった。
コウジが私のことを“まさか”と思うのと同じくらい
私もまさか彼がクリエイティブの世界へ進んでいくなんて思わなかった

19才の時に私はデザイン会社みたいなのを始めた。
小さな事務所を借りて、毎日泊まり込みで作業をしていた。
まるでタコ部屋のようなオフィスだった。
コウジはその事務所にしょっちゅう遊びにきた。
彼が起こした図面から私がコンピュータを使ってパースを描き起こしたり
グラフィックの処理などを手伝ったりした。

しかしこの男の発想があまりにも変態的であったためによくもめた。
論理的なグラフィックの構成にハマらない、理解不能だからだ。
あり得ない角度から光が入ってきたり、重力を無視した造作を要求したり。
グラフィックにするのが不可能なプランをぶつけてきた。
どうにかしてこの男の理想をグラフィックとして完成させてやりたい。
だがコウジは変態だ。理責めでは決して屈しない。
お互いに良く知っている仲なので、言いたい事も言い合った。

私はこの時に確信した。
『バカと天才は紙一重』という言葉は、まさにこの男の言葉なんだと。


ある朝、徹夜明けの携帯にコウジから電話がかかってきた。
いつもの声で、いつものテンション。
寝起きの私はいつものように電話に応えた。

コウジ『あ、りょ〜お?コウジだけど』
私  「あぁ…なに…?」
コウジ『あのさ、今からアフリカ行くんだけど、欲しいもんとかある?』
私  「欲しいものぉ…?…え?いつ?いつ行くの?今どこだって!?」
コウジ『あぁ、今空港なんだけどさ』

1時間後の飛行機でこの男はアフリカに行くのだという。
公衆電話から電話をしてきて“欲しいものある?”って
あたかもコンビニに買い物に行くかのような会話だったので
思わず「なんでもいいや。何か買ってきて」と応えた。

それから、いつものようにしばらく音沙汰がなく、ある徹夜明けの夕方。
ピンポーンと家の呼鈴が鳴る。出てみるとコウジだった。
ドロドロに汚れた白い布を身にまとい
ドロドロに汚れた素足にサンダル
麻袋を片手に玄関に立っていた。
どうやらこの男、私の家にアフリカから直接来たらしい。

部屋でアフリカでの話をたくさん聞いた。
現地の人と服を全取っ替えしたとか
金をくすね盗られたとか
大熱で倒れて病院にいたとか…。

しかしなぜか、男二人はベッドの上に座って話していた。
まるで小学生のお泊まり会のようだった。
突然部屋に入ってきて二人を見た私の母が固まったのは言うまでもなく
後日この男が病気を持って帰ってきたというのを知った私も固まった

家の外で誰かがメガホンで叫んでいるような音が私の耳に聞こえた。
最初は気にしなかった。が、どうも変だ。
なぜならその音は家の中から聞こえるような気がした。
その音は止まること無く5分以上聞こえている。
さすがに気になって「何か聞こえないか?」とコウジに言った。
すると『あぁ、これ?』と、自慢げに私に見せてくれたのは腕時計だった。
音の主はコレだ。
礼拝の時間になるとコーランが鳴るアラーム腕時計だった。
2001年以前の話です。

15年以上の付合いになる。
私が最も気が置けない変態で、最もリスペクトするアーティストだ。





2008年9月

父の一周忌があり。
とても世話になった方の奥さんが亡くなり。
叔父の義母が亡くなり。




2008年8月

北島康介が金メダルを獲った。
凄く感動した。

4年前に比べると、大人になったよなぁ。
顔もコメントも、世界の男という感じだ。

彼とは地元のイタリアンでよく会う。
そこの店長という男がエロい男で…
まぁそのうち彼について触れるだろう。

康介は見た目はフツーの好青年。
「ちょ〜きもち〜」が有名だったが、あんな感じは普段は無い。
とても礼儀正しく控えめで。
でも却ってそれが、内に秘めているパワーを感じさせる。
ものすごく頭が良い。
あの一瞬に自分を完璧にもっていく計算を緻密にしている。
私にはそう見える。

あの大舞台で完璧な泳ぎをしたのを見て、いろいろな事を感じた。
見ているだけの私にいろいろな事を感じさせてくれた康介に感謝したい。




2008年7月

妻が検診で超音波のビデオを撮ってきてもらっている。
お腹の中の子は、男か女か。

私の父は子供はどうしても男が欲しい、と言っていたそうだ。
ダルマさんに目を入れて祈願し、
「もし男の子を授けてくださったら、私は一生ヒゲを剃りません」
とダルマさんと約束をしたそうだ。

私は男だ。
父は死ぬまでヒゲを落とさなかった。
しかし、私も子供は男が欲しい。
でもダルマさんと約束をする事は…ないかも。
だって、ヒゲ剃りたくなるかもしれないし。

超音波のビデオを観ていたら、何やら怪しい突起が。
医者はまだ判らないなぁ、と言っていたそうだが。
私にはどう見ても男に見える。

やった!息子だ!
(喜ぶのはまだ早い)




2008年6月

実は妻が妊娠5ヶ月。
水天宮へ安産祈願に。

だが、正直まだ実感がない。
なぜなら妻のお腹はまだ大きくないし、私のお腹は大きくもなっていない。




2008年5月

♪草津よいとこ〜

社員旅行で草津に行った。
ウチの社員には草津は刺激が強過ぎたようだ。

草津ロック座。




2008年4月

京都に行った。
実に9年ぶり。
あの時以来だ、“あの時”。

妻の親戚が京都を知り尽くした京都の方で。
その人の招待で京都を遊んだ。
妻の曾祖父は京都で有名な日本画家であり書家だった。
曾祖父の作品を見て回るという主旨もあったのだが。

何せ京都だ。あの京都だ。恐い。
私が頭を丸めたきっかけとなった京都だ。
この9年間、私は意図的に京都を避けてきた。

24歳の時に庭を見るためだけに京都に行った。
東福寺光明院の庭を見たとき、私の人生が大きく変わった。

その京都に行った。光明院にも行った。
でも、何も変わらなかった。




2008年3月

“玄人ウケするデザイン”

こういうのをやっているときは楽しい。
まぁ、それだけです。




2008年2月

Bar SHIBUYA KALLASというBarがある。
渋谷東急本店の向かいにあるビルの最上階。
エレベータで10Fまで上がると、真っ暗なエレベータホールにピンライト。
扉の横にインターホンがある。
インターホンを押さないと中に入れない。

バーテンダーは楠シン也という、私の10年来の友人である。
彼がこの店を開業したのは、2002年の冬だったはず。

このBarの魅力は、最上階全面ガラス張りの窓。
まだ明るい夏の夕方に窓際で飲むビールは最高。
雪が降る冬の深夜に窓の外を見ながらのモルトも格別。


KALLASで6年間、楠と共にバーテンダーをしてた大津留という男が
今月、渋谷・南平台にBarを独立開業した。

Bar 鶴屋

このBarの魅力は、贅沢なソファー空間。
そして入口の大きな木製の扉の横にインターホンがある。




2008年1月

トゥモロー・ワールド(Children of Men)
評決(The Verdict)
アンブレイカブル
エリザベスタウン
ハンニバル
8mm
ハスラー
アバウト・ア・ボーイ
眠れぬ夜のために(Into The Night)
クリック
身代金(Ransom)
プルーフ・オブ・ライフ
ウォーク・ザ・ライン 君につづく道
オーシャンズ11
オーシャンズ12
オーシャンズ13
チェンバー
トップガン
ギフト
アルマゲドン
ドラキュラ (Bram Stoker's Dracula)
ダイ・ハード
スピード
アウト・オブ・サイト
シックス・センス
ネバーランド
ロード・トゥ・パーディション
スカーフェイス
インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア
暗殺者(Assassins)
アマデウス
アポロ13
アメリカンパスタイム 俺たちの星条旗
レインマン
アナポリス
RONIN
ジュマンジ
パイレーツ・オブ・カリビアン 呪われた海賊たち
パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト
パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド
フェイク(Donnie Brasco)
シザーハンズ(Edward Scissorhands)
ティム・バートンのコープスブライド
ターミナル・ベロシティ
脱走大作戦(The Secret War of Harry Frigg)
ザ・スタンド
M:I-2
グッドフェローズ
ビバリーヒルズ・コップ
ナショナル・トレジャー
バトルランナー
デッドマン・ウォーキング
キング・コング
マッケンナの黄金
ハスラー2(The Color of Money)
マーズ・アタック!
父親たちの星条旗
硫黄島からの手紙
スネーク・フライト
フライト・プラン
地獄の変異(The Cave)
エボリューション
ユー・ガット・メール
エグゼクティブ・デシジョン
ホーム・アローン2
メイフィールドの怪人たち(The 'Burbs)
ロスト・ワールド ジュラシック・パーク
ディパーテッド
ザ・リング2
レインメーカー
ジョーズ
ジョーズ2
300
レジェンド・オブ・ゾロ
ナルニア国物語 ライオンと魔女
レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語
ロード・オブ・ザ・リング 旅の仲間
ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔
ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還
インビジブル2
ポセイドン
マイアミ・バイス
デルタ・フォース
マイティー・ジョー
メッセージ・イン・ア・ボトル
トランスフォーマー
スティック・イット
宇宙戦争
プール(Swimfan)
ワールド・トレード・センター
ユナイテッド93
エラゴン 遺志を継ぐ者

…(順不同)


まだあると思うが、よく覚えてるもんだ
ほとんどがクソ映画だったのに
生まれてこんなに映画を観たことない!!というくらい観た
1ヶ月で約100本

全部初見
もともと、同じ映画を繰返し観ることしかしないのだが
今月はのべつ幕無しに観まくったという表現が合う
とにかく観まくった


これだけ短時間に集中して映画を観てると妙なテクニックが身に付く
ワンシーンでも5分程度観ればその映画が観るに値するかどうかが判る


映画は人それぞれ好きずきだから、何でも良いんだが
もう一度観る価値があると思った映画は太字

観ても損はないという映画は青字

二度も観なくていい映画はグレー字

観ていて不愉快だった映像は赤字

なかでもFUCKin'最悪なものは太赤字




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